オーディオ一覧

SP000081

初期盤を再生するときに、避けて通ることの出来ない問題の一つがイコライザーカーブです。

現在市販されているプリアンプやフォノイコライザーアンプのイコライザーカーブ(Phono入力の特性)は、ほぼ全てにおいてRIAAカーブが採用されています。その理由はごく単純で、現在入手可能なレコードのほとんど全てがRIAAカーブ特性で制作されているからに他なりません。しかし、これらのRIAAカーブが搭載されたアンプで、いわゆる初期盤を再生してみますと、高域が強調された音であったり、低音がもたついて聴こえたり、ということが往々にして起こりえます。

そもそも、「RIAAカーブ」と呼ばれるイコライザー特性は1952年にRCAが「NEW ORTHOPHONICカーブ」として発表し、1953年にはRIAA(Record Industry Association of America)がその特性を追認する形で標準化したものです。つまり、少なくとも1953年以前のレコードは(実際には50年代末頃までは)、各社さまざまなイコライザーカーブを使用してレコードを製作していたということになります。

RIAA以前の主なイコライザーカーブには、コロンビアカーブ、NABカーブ、AESカーブ、デッカffrrカーブ、RCAカーブ、British-LPカーブなどがあります。これらは、コロンビアカーブとNABカーブがかなり近い特性であることを除けば、それぞれに異った特性を有しており、実際それらのカーブグラフを眺めてみても誤差として看過できるような差ではないように感じられます。

とはいえ、これらの初期盤をRIAAカーブで再生しても大きな音の破綻が起きるわけではありませんし、トーンコントロールを使えば相応に元のイコライザーカーブへ近づけることも可能です。それにも関わらず、イコライザーカーブを合わせて(実際には、採用しているカーブを明記しているレコードは少なく、カッティング工場やプレス年代、レーベル、そして最後には聴いた音から類推するより他ないのですが)聴く初期盤は、フォーカスが見事に収斂して、音楽が浮かび上がるように躍動して聴こえてきます。

初期盤コレクターの方々であればすでにご承知でしょうが、その昔、評論家が酷評したような初期盤などの中にも素晴らしい演奏が多々あります。これなどは、RIAAカーブの再生によって聴かれた、半ば間違った前提によって成された評論であったと考えるのは、少し好意的に過ぎるでしょうか。

例によって前置きが長くなってしまいましたが、このアンプは、各社のイコライザーカーブに対応した管球式の可変型イコライザーアンプです。イコライザー部の他にセレクターとボリュームを取り付けてあるため、パッシブ型の簡易プリアンプとしても使用可能です。

イコライザー部は、ロールオフ(高域減衰)には、開放的な音のCR型フィルターを、ターンオーバー(低域増幅)には、力感の出やすいNF型フィルターを使った、CR-NF型フィルターを採用しています。使用真空管は初段、2段目に6072A/12AY7を使い、初段と2段目の間にCRフィルターを挟んでいます。2段目の後にNFフィルターが入り、3段目の6463で増幅後にライントランスが入り、セレクター、ボリュームを経由してプリアウトとなる構成です。

ロールオフとターンオーバーはそれぞれに独立しており、いずれもフラットのポジションが設けてあるため、LP、78回転SPを含めたほぼ全てのイコライザーカーブが再現可能です。また、ターンオーバーには別に低域上昇限度(ブースト量)の設定が可能なため、デッカカーブやコロンビアカーブのように低域上昇限度の設けてあるカーブも正確に再現することが可能です。

使用部品はMILスペックのものを中心に音質、信頼性の高いものを選んでおり、全て手配線によって作られています。電源部は、オーバースペックと思えるような大型のオイルコンデンサーと、リップルフィルターによって平滑してあり、電源起因のノイズはほぼ認識できなレベルとなっています。

このアンプは、以前当店でオーダーメイドにて販売していたもので、ご購入されたお客様のグレードアップに伴って里帰りしてきたものです。ワンオーナー品であり、各数値も問題はありませんでした。むしろエージングが進んで程よい状態になっているのではないかとも思います。

音については最小限の音作りで精緻、すなわちモニターサウンドに近い印象を受けますが、販売側の評価を書いたところで大した参考にはならないと思いますので割愛させていただきます。店頭での試聴が可能です。

Roll-off
1.59KHz(表記は1.5KHz)Columbia/ NAB/HMV
2.12KHz(表記は2.1KHz)RIAA
2.5KHz AES/RCA等
3.0KHz Decca/CCIR
12KHz SP(フィルター)

Turn-over
300Hz SP
400Hz AES/CCIR
500Hz RIAA/Columbia/NAB/Decca/HMV
630Hz RCA-EP
800Hz RCA

Turn-over boost
6dB SP
12dB Decca
14dB Columbia
16dB(表記なし) NAB
20dB RIAA/RCA/AES

サイズ W285 × H160 × D400mm
重量 約5kg
消費電力 約30W

¥280,000

SP000080

PHILIPS MINIWATT 6CG7。オランダ製と思われます。
数字はまあまあ近いですが、ペアではなく2本組としておきます。NOS元箱入。

Maranz#8で使われていることで有名なミニチュア双三極管です。市場に出回っているものはアメリカ製が圧倒的に多いのですが、日本の東芝やイギリスMullard、オランダPhilipsなどでも製造されていました。

Philips Miniwattのものは元々製造数が多くなかったと類推され、現在では相当に入手困難な球となっています。MarantzユーザーにはRCA製黒プレートのものが人気ですが、メッシュプレートのE90F(6BH6)と合わせ、パワー管まで全てヨーロッパ管とするのもよろしいかと思います。

プリント少ハガレ等,箱傷み。

New
¥26,000

SP000079

現代型の真空管アンプで有名なイギリスE.A.R.によるMCトランス。4Ω/12Ω/40Ωの入力に対応しており、切り替えスイッチではなくそれぞれに入力端子を用意している他、アース端子も左右個別に接続できるようになっており、音に対するこだわりが感じられます。全体としてはアタリなどもなく美品ですが、正面ロゴの一部が消えている他、RCA端子に少ヨゴレあります。元箱、簡素なオリジナル説明書付き。

入力インピーダンス:4Ω/12Ω/40Ω
出力インピーダンス:(47kΩ)
昇圧比:30db(約30倍)/26db(約20倍)/20db(約10倍)
SOLD

SP000069

EMT Franz時代のTMD-25です。EMTの標準モノラルカートリッジとして、現在も生産の続けられているものです。Franz時代のものは、Barcoやそれ以降のものと比べ、より濃密な音がすると言われています。1980年代製造のものと思われます。針先は使用僅少。針先チェックとダンパー調整済です。ケース内のプラスチックモールドが黄ばんでいます。

RESERVED

SP000068

Barco EMT時代のTSD-15 楕円針です。現在でもヨーロッパ系モニターサウンドの標準となっているステレオカートリッジの名器です。1990年頃製造のものと思われます。現行品よりも濃密な音がすると言われています。針先は使用僅少。針先チェックとダンパー調整済です。指掛けが少し退色しています。

SOLD

SP000067

Barco EMT時代のTND-65です。非常に珍しいTSDベースの78回転SP盤用カートリッジとなります。EMTのモノラルおよび78回転SP用カートリッジは、Ortofonベースのモノラル専用カートリッジであるOFDシリーズとは別に、自社開発のステレオカートリッジTSDをベースとした、TMD/TMDがありました。TMD/TNDの開発された背景として、放送用機器としてTSDと音質の統一を図りたかったことや、カートリッジ重量や針圧の統一によってクイック・チェンジが可能となったこと、ハイコンプライアンスのカートリッジによってより音溝の情報を取り出したいという欲求などがあったと考えられます。モノラルLPや78回転SPをTSDの現代的モニターサウンドで再生することができます。1990年頃製造のものと思われます。針先は使用僅少。針先チェックとダンパー調整済です。ケース内のプラスチックモールドが黄ばんでいます。

SOLD

SP000064

EMT Studiotechnik ドイツ時代後期のOFD-65未開封品。78回転SP盤用のカートリッジとなります。EMTのOFDシリーズは、元々EMTがOrtofonへ設計製造依頼したもので、その後自社で製造するようになってから現在に至るまで、初期設計の頃と同じ構造を保っています(おそらくコイルの巻線まで同じ仕様と思われます)。ある意味生きた化石のようなカートリッジで、製造中止の憂き目に遭うまでは、初期Ortofonに最も近い現行品カートリッジ、という地位を保っていました。ただ、カンチレバーはEMT独特の形状をしており、縦揺れ(ソリや凸凹など)に対するトレース能力はOrtofonに比べて格段に優れていました(この辺り見事な業務用設計です)。そのため、製盤不良やソリの多い78回転SP用にはかなり使いやすいカートリッジとなっています。製造は2000年代初めから中頃と思われます。ケースのシールに手書きされているシリアルとアルミカバーのシリアル刻印も同一です。OFDシリーズはドイツ時代末期から製造中止となっていましたが、その後業務縮小の上、スイスの企業に買収されましたので、残念ながら相当なオーダー量が見込めなければ、再生産の可能性は望み薄です。

SOLD

SP000063

オルトフォン旧型トーンアーム用のDIN5ピン広角タイプのコネクターです。Preh社製旧型ストレートタイプとなります。

Preh社は、ハーマンからニックス時代のRMA/Gアームに付属していたL型コネクターを供給しておりますので、いわば、純正部品のストレートタイプと言えます。昨今はプレーヤーキャビネットもどんどん厚くなっていますので、L型よりもストレート型の方が扱いやすいようで、L型コネクターのピン部分のみを利用してストレート型に改造したものもよく見かけます(そもそもL型コネクターの用途は、ストレート型では入らない狭い場所で使用するためのものですから、OrtofonがなぜL型を用いたのか…)。

Preh社のDINコネクターも(おそらく何十年ぶりかで)モデルチェンジをしており、現行型は固定ネジがプラスであったり、ガイドキーが国産コネクターと同じようなプレスタイプになってしまっています(旧型はダイキャスト)。ほとんど性能、機能とは関係の無い部分まで気になってしまうのは「病膏肓に入る」の最たるものですが、こればかりは止められません。旧型は市場に出回っているものを探す他ありませんので、今後の入手はかなり難しいでしょう。

また、現在でも入手が容易なDeltron社製の同型コネクターは、メッキが弱いため余りおすすめできません。

コネクターのみですので、ハンダ付けによる結線が必要です。線材やRCAコネクターをご提供いただいた上でのトーンアームケーブルの作成も別途有料にて承っておりますので、ご相談下さい。

ある程度数量を確保しておりますので、複数ご希望の場合も対応可能です。

¥5,400
在庫 3

SP000036

Ortofon SPU-G 1960年台初期のものです。Elliptical表記なく丸針です。SPUのシリアルナンバーは、未だにはっきりとした読み方が分かりませんが、おそらく1960年代前半製と思われます。針先交換済で、音出しによる確認も行いましたが問題はありませんでした。赤箱付。

¥320,000

SP000044

「F10-30」はアメリカのカートリッジメーカーGradoがモノラルカートリッジ向けに製造したMCトランスです。昇圧比はおよそ9倍で、出力の高いモノラルカートリッジとも組み合わせやすくなっています。600Ω受けとなっていますが、いわゆるバランス入出力向けではなく、標準的なPhono入力インピーダンス(47kΩ)から倍率を逆算した結果であったと思われます。基本的にハイインピーダンス受けは問題ありませんので、ローインピーダンスのものから100Ω以上のものまで幅広く対応することが可能です。ケースに直接RCA端子が取り付けてあり、このまま使用することも可能な状態です。コード取り出し部分のゴムブッシュが硬化していますが、実用上は問題ありません。在庫は2個ありますので、組み合わせてステレオとすることも可能です(倍率は若干苦しいですが)。

入力インピーダンス:600Ω
出力インピーダンス:47000Ω(47kΩ)
昇圧比:18.9dB(約9倍)
¥80,000