オーディオ一覧

SP000095

イギリスEAR 真空管プリアンプ 864、中古、動作確認品。

EAR 864は、現代真空管アンプの中でも今だに高い人気を保っているEARによる名作の一つと言われています。
特に、オリジナルのMCトランスを内蔵し、ECC83を用いたNFフォノイコライザーのサウンドは未だに根強い人気があるようです。
後継機の868はフォノイコライザー部にも7DJ8(6DJ8の電圧違い)を使用していますが、864には誰もが認める名プリアンプ球ECC83を使用しているのが人気の大きな要因の一つではないでしょうか(6DJ8も良い球なのですが、ECC83が余りに名球ですので…)
アンプの仕様、詳細については、メーカーWeb Page等をご参照下さい。

一通りの動作を確認しております。フロントパネルのメッキはおおむね美品。金メッキノブに一部クスミなどありますが、比較的良い状態。シャーシ天板他一部にそれほど目立たない塗装剥がれがあります。外観、動作ともに総じて良いコンディションではないかと思います。
説明書欠け。付属品は電源ケーブルのみとなります。

付属品: 電源ケーブル
寸法: W390×H105×D330mm
重量: 9kg
New
¥ 400,000

SP000094

イギリスGoodmans社製アルニコ磁石楕円フルレンジユニット、ペアです。

Goodmansは、Axiom80などの銘機を生み出したTannoyなどと並ぶイギリスの名門メーカーです。
この楕円ユニットは、当時需要の多かったラジオ、ポータブルプレーヤー、小型スピーカーなどのために開発されたもので、かなりロングランの製品だったらしく、少しづつ仕様を変えながら長年に渡って供給されたようです。

エンクロージャーに入れずに鳴らしてみましたが、こんな(と言っては失礼ですが)ユニットからGoodmansらしい繊細さとスピードを感じる見事なサウンドを聴くことができました。
フィックスドエッジの高能率ユニットですので、低音は出にくくなりますがあまり負荷を掛けないエンクロージャーで聴くのが良いのではないかと思います。

おそらく1950年代製ではないでしょうか。片側のコーン紙が多少ヤケていますが、50年以上経過したユニットとしては良い状態かと思います。フィックスドエッジも大きな問題は無いようです。

フレームサイズ:265×160mm(エッジ内サイズ:225×125mm)
インピーダンス:15Ω
New
¥ 44,000

SP000093

イギリスAlba社製アルニコ磁石楕円フルレンジユニット、ペアです。
Albaは現在まで続くイギリスのオーディオブランドで、真空管ラジオの時代から電蓄、テレビまで作っていた今風に言うところの家電メーカーでした。
AlbaはスピーカーユニットをGoodmansやElacなどからも供給されていましたが、このユニットはAlba社製ではないかと推測されます。1950年代から60年代の小型スピーカー、真空管ラジオやポータブルレコードプレーヤーなどに使われていたもののようです。

エンクロージャーに入れずに鳴らしてみましたが、思いの外きちんとした上品な音が鳴りました。ハイエンドとはまいりませんが、往時のブリティッシュサウンドを楽しめるのではないでしょうか。

コーンに僅かな変色やシミなどありますが、50年以上経過したユニットとしては良い状態です。フィックスドエッジも大きな問題は無いようです。

フレームサイズ:200×126mm(エッジ内サイズ:174×98mm)
インピーダンス:3Ω
New
¥ 22,000

SP000082

B&O(Bang & Olufsen)は、オーディオにデザインという概念を確立したデンマークのオーディオメーカーで現在でも数々のデザインオーディオを意欲的に販売しています。そのためか、B&O初のカートリッジであった「SP1」にも優れたデザイン性を見出すことができます。

「SP1」は、B&Oのレコードプレーヤー「Beogram」の専用アームに取り付けるための専用カートリッジ「SP2」に、一般的なシェルにも取り付けられるようにブラケットなどを設けたモデルです。また「SP1 Stereodyne II」はアメリカ輸出向けに販売されたもので、ボディ下部に「SP1」のような平らな部分が無いのが特徴となっています。

発電方式は変形MI型ですが、B&OはMMC型(Moving Micro Cross)と名乗っていました。

当カートリッジは中古となりますが、ボディに大きなキズやサビなどは見受けられません。また針先は、Electro-Voice製の新品リプレース針が取り付けてありますが、Electro-Voiceのスタイラスは、「Stereodyne II」に標準装備されていた純正品となります。

SOLD

SP000080

PHILIPS MINIWATT 6CG7。オランダ製と思われます。
数字はまあまあ近いですが、ペアではなく2本組としておきます。NOS元箱入。

Maranz#8で使われていることで有名なミニチュア双三極管です。市場に出回っているものはアメリカ製が圧倒的に多いのですが、日本の東芝やイギリスMullard、オランダPhilipsなどでも製造されていました。

Philips Miniwattのものは元々製造数が多くなかったと類推され、現在では相当に入手困難な球となっています。MarantzユーザーにはRCA製黒プレートのものが人気ですが、メッシュプレートのE90F(6BH6)と合わせ、パワー管まで全てヨーロッパ管とするのもよろしいかと思います。

プリント少ハガレ等,箱傷み。

SOLD

SP000041

Shureなどと共にアメリカMMカートリッジの雄として知られるEmpireの初期のステレオカートリッジです。黒ボディの替え針に交換されていますが、こちらも純正であったと記憶しています(黒、アイボリー共に非純正品も数多くありますが、カンチレバー形状でおおよそは類推できます)。当然ですが、MCトランス等を使用することなく、直接フォノイコライザーへ入力可能です。針はほぼ未使用です。

SOLD

SP000088

初期盤を再生するときに、避けて通ることの出来ない問題の一つがイコライザーカーブです。

現在市販されているプリアンプやフォノイコライザーアンプのイコライザーカーブ(Phono入力の特性)は、ほぼ全てにおいてRIAAカーブが採用されています。その理由はごく単純で、現在入手可能なレコードのほとんど全てがRIAAカーブ特性で制作されているからです。しかし、これらのRIAAカーブが搭載されたアンプで、いわゆる初期盤を再生してみますと、高域が強調された音であったり、低音がもたついて聴こえたり、ということが往々にして起こります。

そもそも、「RIAAカーブ」と呼ばれるイコライザー特性は1952年にRCAが「NEW ORTHOPHONICカーブ」として発表し、1953年にはRIAA(Record Industry Association of America)がその特性を追認する形で標準化したものです。つまり、少なくとも1953年以前のレコードは(実際には50年代末頃までは)、各社さまざまなイコライザーカーブを使用してレコードを製作していたということになります。

RIAA以前の主なイコライザーカーブには、コロンビアカーブ、NABカーブ、AESカーブ、デッカffrrカーブ、RCAカーブ、British-LPカーブなどがあります。これらは、コロンビアカーブとNABカーブがかなり近い特性であることを除けば、それぞれに異った特性を有しており、実際それらのカーブグラフを眺めてみても誤差として看過できるような差ではないように思います。

とはいえ、これらの初期盤をRIAAカーブで再生しても大きな音の破綻が起きるわけではありませんし、トーンコントロールを使えば相応に元のイコライザーカーブへ近づけることも可能です。それにも関わらず、イコライザーカーブを合わせて(実際には、採用しているカーブを明記しているレコードは少なく、カッティング工場やプレス年代、レーベル、そして最後には聴いた音から類推するより他ないのですが)聴く初期盤は、フォーカスが見事に収斂して、音楽が浮かび上がるように躍動して聴こえてきます。

初期盤コレクターの方々であればすでにご承知でしょうが、その昔、評論家が酷評したような初期盤などの中にも素晴らしい演奏が多々あります。これなどは、RIAAカーブの再生によって聴かれた、半ば間違った前提によって成された評論であったと考えるのは、少し好意的に過ぎるでしょうか。

例によって前置きが長くなってしまいましたが、このアンプは、各社のイコライザーカーブに対応した管球式の可変型イコライザーアンプです。イコライザー部の他にセレクターとボリュームを取り付けてあるため、パッシブ型の簡易プリアンプとしても使用可能です。

イコライザー部は、ロールオフ(高域減衰)には、音抜けの良いCR型フィルターを、ターンオーバー(低域増幅)には、力感の出るNF型フィルターを使った、CR-NF型フィルターを採用しています。使用真空管は初段、2段目に6072A/12AY7を使い、初段と2段目の間にCRフィルターを挟んでいます。2段目の後にNFフィルターが入り、3段目の6463で増幅後にライントランスが入り、セレクター、ボリュームを経由してプリアウトとなる構成です。

ロールオフとターンオーバーはそれぞれに独立しており、いずれもフラットのポジションが設けてあるため、LP、78回転SPを含めたほぼ全てのイコライザーカーブが再現可能です。また、ターンオーバーには別に低域上昇限度(ブースト量)の設定が可能なため、デッカカーブやコロンビアカーブのように低域上昇限度の設けてあるカーブも正確に再現することが可能です。

使用部品はMILスペックのものを中心に音質、信頼性の高いものを選んでおり、全て手配線によって作られています。電源部は、オーバースペックと思えるような大型のオイルコンデンサーと、リップルフィルターによって平滑してあり、電源起因のノイズはほぼ認識できなレベルとなっています。

このアンプは、以前当店でオーダーメイドにて販売していたもので、ご購入されたお客様のグレードアップに伴って里帰りしてきたものです。ワンオーナー品であり、各数値も問題はありませんでした。むしろエージングが進んで程よい状態になっているのではないかとも思います。

音については最小限の音作りで精緻、すなわちモニターサウンドに近い印象を受けますが、販売側の評価を書いたところで大した参考にはならないと思いますので割愛させていただきます。店頭での試聴が可能です。

Roll-off
1.59KHz(表記は1.5KHz)Columbia/ NAB/HMV
2.12KHz(表記は2.1KHz)RIAA
2.5KHz AES/RCA等
3.0KHz Decca/CCIR
12KHz SP(フィルター)

Turn-over
300Hz SP
400Hz AES/CCIR
500Hz RIAA/Columbia/NAB/Decca/HMV
630Hz RCA-EP
800Hz RCA

Turn-over boost
6dB SP
12dB Decca
14dB Columbia
16dB(表記なし) NAB
20dB RIAA/RCA/AES

サイズ W285 × H160 × D400mm
重量 約5kg
消費電力 約30W

SOLD

SP000086

Barco時代のEMTへ特注したモノラル太針、OFD45です。EMT純正の特注スタイラスがついており、ODF45のプレートもEMTが作成したものです。
45μmmスタイラスとなりますので、ちょうどモノラル針(25μmm)と78回転SP針(65μmm)の中間の太さとなります。
特殊目的のカートリッジで、25μ針では音が歪んだり底づきしてしまうもの、逆に65μ針では鈍った音となったり上滑りしてしまうような盤を再生するために作成を依頼したものです。

25μ針ではどうにもならない初期Melodiya盤が劇的な音の良さで再生できるのはもちろんですが、意外に適応範囲は広く、ビリ付きの出るDecca初期プレスの一部、アメリカColumbiaやVoxの初期プレスの一部なども見事に鳴らします。他にも、25μ針では歪みの大きい初期盤など、このカートリッジによって素晴らしい再生音が得られるものが多くあります。
また、いわゆる電蓄SP、DGのVariable Grade盤や戦後イギリスDecca盤なども、65μ針よりもこちらの45μ針の方がより鮮明に再生できます。フルトヴェングラーのVG盤SPなど目を瞠る再生音です。

OFD65をベースとして作られていると思われますので、インピーダンス25Ω、指定針圧は9gです。モノラル専用カートリッジですので針圧はソリなどがある場合は多少重くできますが、EMTは、構造がほとんど同一のOrtofonと異なり、カンチレバーが少し弱いのであまり重い針圧をかけ続けるのはおすすめできません(その分トレース性能には優れているのですが)
シェルはSPU-Aシェル用アームへ取り付けられるようにスクエアピン仕様に変更してあります(EMT仕様のダイヤピンへ戻すことも可能です)。シェルに若干アルミ粉吹きがあります。
使用時間はLP、SP合わせて50時間ほどで、スタイラスはほとんど摩耗していません。適応できる盤が多いとはいえ、大した数ではありません。一生針交換の必要は無いと思います。

太針については少し考察を書いておりますので、参考までにご覧いただければと思います。

SOLD

SP000039

Ortofon type ABのご紹介でも少し触れましたが、本品は、Ortofonの33回転LPと78回転SP兼用のカートリッジADと、そのAD専用アームのA-212のセットとなります。

SPからLPへの移行期、オーディオメーカーはLP、SPどちらも再生できるようなシステムの開発が必要とされ、様々な「兼用型」カートリッジが開発されました。原始的なものでは、小ねじでカンチレバーごと交換できるものや、カンチレバー差し替え型などがありましたが、もう少し便利なところで有名なものが、GEバリレラ針のターンオーバー型やTannoyのカートリッジごと裏返してしまう変形ターンオーバー型などです(考えてみれば随分乱暴な方法ですが)。GEの方式は、バリレラ型だからこそできたアイディアものだと思います。

さてそれではMCの雄Ortofonはどのようにしたか。これがなんとも驚きの方法でSP、LP兼用針を実現してしまいました。Ortofonは、カートリッジには何の手を加えることなく、カンチレバーの先をY形とし、その2又の先端にそれぞれSP針とLP針を取り付けたのです。そして、専用アームを開発し、カートリッジをそれぞれ左右に少し傾けることによって、SPとLPの切り替えが出来るようにしたのです。この方法の優れている点は、カートリッジ本体に手を加える必要がないため、MC型のカートリッジでも容易に導入可能なことと、その結果として音質が高品位のまま保てることでしょう(厳密に言えば、針先が少しオフセットされ、傾いたカートリッジの影響はあるのでしょうが、当時のLPの規格と振動系の実効質量を考えれば無視できるレベルであったと考えられます)

トーンアームはカートリッジを振るため、ガイドピン用に左右の溝が切られている専用設計ですが、通常のAタイプやCタイプも取り付けられるように縦の溝も切られています。とはいえ、トーンアームのデザインから、ABやCBのアイボリータイプを取り付けるのが、最もしっくりとくるように思います。

まるでオモチャのようなトーンアームですが、中にはゼンマイ式のバネが入っており、ダイナミックバランス型となっています。針圧は、LPとSP(N)の2種類の切り替えしかありませんが、中間で止めることも可能で、ADを着けた状態でおおむね5gから12gの間で調整できます。トーンアームによって音が驚くほど変わるのは周知の事ですが、こんなアーム(と言っては失礼ですが)からよくぞこんな音が出るものか、と驚いてしまいます。材質の吟味はもちろん、ゼンマイバネによる針圧の印加に秘密がありそうです。

カートリッジは針先の確認とダンパー交換済です。おなじみMelodiya盤のLPや久々に入荷したイグナチウスのシベリウスのSPなどで試聴しましたが、まさにオールドOrtofonそのものの音です。アームは、ところどころに余り目立たない細かな欠損や首振り部の補修などありますが、機能には影響ありません。専用アームレストも付いており、Thorens TD-124用ボードに取り付けてあります。アームケーブルは付属しませんが、別売で制作可能です。コネクターが必要な場合などについてもご相談下さい。

SOLD

SP000083

カナダNorthern Electric製のインプットトランス「586470」を使用したステレオMCトランスです。
Northern ElectricはWestern Electricのカナダ支社にあたり、「586470」には当然ながらWestern Electric仕様のものもありました。
おそらくNorthern Electric、Western Electricどちらの仕様も、同じ製造委託先での同仕様モデルであったと考えられます。
そのような意味においては、Northern Electricブランドであるがゆえにお買い得ではあると言えます。

「586470」は、「618C」などとともに、名アンプと言われた「124アンプ」のインプットトランスとして使用されたことからも、Western Electricを代表するインプットトランスの一つと言ってよいでしょう。
残念ながら詳細なデータは持ち合わせておりませんが、26dBほどの増幅率とされ、ステレオのMCトランスとしては使いやすい増幅率となっています。

店頭にて試聴可能です。

SOLD