オーディオ一覧

SP000067

Barco EMT時代のTND-65です。非常に珍しいTSDベースの78回転SP盤用カートリッジとなります。EMTのモノラルおよび78回転SP用カートリッジは、Ortofonベースのモノラル専用カートリッジであるOFDシリーズとは別に、自社開発のステレオカートリッジTSDをベースとした、TMD/TMDがありました。TMD/TNDの開発された背景として、放送用機器としてTSDと音質の統一を図りたかったことや、カートリッジ重量や針圧の統一によってクイック・チェンジが可能となったこと、ハイコンプライアンスのカートリッジによってより音溝の情報を取り出したいという欲求などがあったと考えられます。モノラルLPや78回転SPをTSDの現代的モニターサウンドで再生することができます。1990年頃製造のものと思われます。針先は使用僅少。針先チェックとダンパー調整済です。ケース内のプラスチックモールドが黄ばんでいます。

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SP000064

EMT Studiotechnik ドイツ時代後期のOFD-65未開封品。78回転SP盤用のカートリッジとなります。EMTのOFDシリーズは、元々EMTがOrtofonへ設計製造依頼したもので、その後自社で製造するようになってから現在に至るまで、初期設計の頃と同じ構造を保っています(おそらくコイルの巻線まで同じ仕様と思われます)。ある意味生きた化石のようなカートリッジで、製造中止の憂き目に遭うまでは、初期Ortofonに最も近い現行品カートリッジ、という地位を保っていました。ただ、カンチレバーはEMT独特の形状をしており、縦揺れ(ソリや凸凹など)に対するトレース能力はOrtofonに比べて格段に優れていました(この辺り見事な業務用設計です)。そのため、製盤不良やソリの多い78回転SP用にはかなり使いやすいカートリッジとなっています。製造は2000年代初めから中頃と思われます。ケースのシールに手書きされているシリアルとアルミカバーのシリアル刻印も同一です。OFDシリーズはドイツ時代末期から製造中止となっていましたが、その後業務縮小の上、スイスの企業に買収されましたので、残念ながら相当なオーダー量が見込めなければ、再生産の可能性は望み薄です。

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SP000044

「F10-30」はアメリカのカートリッジメーカーGradoがモノラルカートリッジ向けに製造したMCトランスです。昇圧比はおよそ9倍で、出力の高いモノラルカートリッジとも組み合わせやすくなっています。600Ω受けとなっていますが、いわゆるバランス入出力向けではなく、標準的なPhono入力インピーダンス(47kΩ)から倍率を逆算した結果であったと思われます。基本的にハイインピーダンス受けは問題ありませんので、ローインピーダンスのものから100Ω以上のものまで幅広く対応することが可能です。ケースに直接RCA端子が取り付けてあり、このまま使用することも可能な状態です。コード取り出し部分のゴムブッシュが硬化していますが、実用上は問題ありません。在庫は2個ありますので、組み合わせてステレオとすることも可能です(倍率は若干苦しいですが)

入力インピーダンス:600Ω
出力インピーダンス:47000Ω(47kΩ)
昇圧比:18.9dB(約9倍)
¥ 80,000

SP000040

「No. 41」はJS(Jørgen Schou)製のオルトフォンSPU指定トランスで、倍率などの使いやすさなどからSPUに最も適合したトランスとも言われています。特に初期に生産されたものは、その音の良さも手伝って相当に入手が困難なものの一つとなっています。「No. 41」はOrtofon指定トランスであったためかかなり長期に渡って生産が続けられ、今回販売するものは1970年代製の中、後期型となります。MCトランス用の他(日本ではオーディオニックスが輸入、ケーシングし販売していたと記憶しています)、PA機器などにも使用されていました。また、「No. 384」ほどメジャーにならなかったためか、いわゆるオーディオ向けの再生産はされなかったようです。「No. 41」のゲインはおよそ115倍(41dB)で、ローインピーダンスのSPUをフォノイコライザーに入力するのに丁度良い倍率となっています。後期型ですから名器と言われた初期型と比較をされてしまうのはやむを得ないことです。しかし、初期型から同一仕様で作り続けられてきたわけですから、このトランスの音も「41」の音と言って差し支えはないと思います。ケーシングにはイギリスEddystone製のメタルダイカストケース、ピンジャックはスイッチクラフト製、アースターミナルはHHスミス製レトロタイプを使用しています。

入力インピーダンス:1.5Ω
出力インピーダンス:20kΩ
昇圧比:41dB(約115倍)
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SP000023

Ortofon SPU-A 1960年代初期のものです。Elliptical表記のない丸針です。SPUのシリアルナンバーは、未だにはっきりとした読み方が分かりませんが、おそらく1960年代前半製と思われます。観察した限りにおいてはオリジナルの仕様を良く保っています。Aシェルに限ったことではありませんが、SPUはカートリッジ本体が入れ替わったもの、シェルが交換されたものなども多く、シリアル番号だけでは分からない部分が多々あります。悪意を持って交換されたものは論外ですが、当時のOrtofon(日本の場合は代理店)に修理に出した結果として、シェルなり本体なりが交換されているケースも多く、この場合は純正の修理となる訳ですから、オリジナルと称して良いかどうか悩ましいところです(修理に出したら、丸ごと交換で現行品が戻ってきたというような笑えない話もあるようです)。いずれにしても、注意深く観察すれば、交換があったかどうかはかなりの確度で知ることができます。針先交換済で、音出しによる確認も行いましたが問題はありませんでした。赤箱付。

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SP000026

Ortofon A-65Dです。78回転SP盤用のカートリッジとなります。60年代に入ってからのものだと思います。内部に「DIAM.65」の表記があります。緑色のバッジ(65μmm針であることを表しています)が腐食などにより若干傷んでいます。針カバー付。

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