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レコードコレクターであればおなじみの、フルトヴェングラーの1951年DGG録音の《グレイト》の厳密な意味での最初版盤となります。

シューベルトの《グレイト》は、当初ハイドンの交響曲をカップリングした2枚組で発売され、その後シューベルトのみが1枚にリカッティングされました。その2枚組にも「LP33レーベル」や「青テープジャケット」からはじまり、最後は57年ジャケットのいわゆる「三角33」盤までありました。その後の1枚リカッティング盤にも少なくとも2種類のスタンパーが存在し、さらにこれらをDGGに特有のジャケット日付で分類すると、相当な数の版が作られたことが分かります。一昔前であれば、2枚組でありさえすれば「初版」と言われていたわけですから、随分牧歌的な時代だったといえます。ただ、これだけ版が重ねられるというのは、当時のフルトヴェングラーの破格の人気を物語る証左ともいえます。

時代がSP時代からLP時代に入り、複写や編集が自在にできるテープという媒体によって、レコードの版の判別というものはより複雑になりました。いわゆる「音源番号」による管理が事実上不可能になったことはもちろんですが、同一のスタンパーを長く使えるようになったことによって、盤の形状(ミゾの有無やフラット盤かGG盤かなど)やジャケットのデザインが変わっていってもスタンパーは全く同一、ということが当たり前となってしまったのです。このような状況になっても、蒐集家や我々のような生業の人間は、どうにかこうにかこれが初版であろうというものを探すことに血道を上げてしまうのですから困ったものです。

DGGの初期盤は、ジャケット、マトリクスともに制作年月が入っていることもあり、初版を特定するのはかなり容易なレーベルの一つです。ただ、細かなところで見分けるのにそれなりの経験を要する部分もあります。フルトヴェングラーの青テープ盤に限っても少なくとも2種類があり、LP33レーベルの糸縫いジャケット盤は、さらにスタンパーが少し異なりますので、青テープ=初版というほど事は簡単ではありません。この盤は、様々な意味での最初版盤と考えていただいてかまいません。

青テープ見開きジャケット/白抜きLP33チューリップレーベル。コンディションは、盤に浅いキズ、スリキズ等による軽微なノイズは若干ありますが、良い状態。ジャケットは若干のスレ等の他、右側の青テープに破れ(抜け)がありますが全体としては良い状態です。

¥350,000