シニョーリ広場(ヴィツェンツァ) [News写真2005年3月]

イタリアに限らずラテンの国々(主にフランスとイタリア)は、真面目一方な我々日本人には考えられないほどの長い夏休み、すなわちヴァカンスを取ります。極端な例だと7月の初めから8月の終わり頃までヴァカンスを取るお店もあります。

とはいえ、ラテンの国々も「このままではいかん」と思ったのか、ヴァカンスは短く、食事の時間も短く、食事のカロリーは低くなる傾向にあるようです。

このときは、スイスから北イタリアを回ったのですが、時まさに8月というわけで、イタリアはどこの町もかしこの町も水を打ったような静けさ、「地球最後の男」になったかと思うほどです。

しかも、このときのヨーロッパには、余りエアコンが普及していないフランスで老人の死者がたくさん出たというとんでもない熱波が襲来しているところで、スイスからコモ湖を越えて夜9時頃にミラノに到着したとき、見かけた温度計に38度という数字が煌々と輝いていたのを、今でもよく覚えています。

ヴィツェンツァの中心、シニョーリ広場もお昼だというのにまさに人っ子一人いない状態、むなしく太陽だけが気温をぐんぐんと上げ続けていたのでした。

それにしてもイタリアの古い町の美しさといったら……日本人として彼我の美意識の違いを痛感してしまいます。