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オルトフォン旧型トーンアーム用コネクター(DIN5ピン広角)

オルトフォン旧型トーンアーム用のDIN5ピン広角タイプのコネクターです。Preh社製旧型ストレートタイプとなります。

Preh社は、ハーマンからニックス時代のRMA/Gアームに付属していたL型コネクターも供給しておりますので、いわば、純正部品のストレートタイプと言ってもよいでしょう。昨今はプレーヤーキャビネットもどんどん厚くなっていますので、L型よりもストレート型の方が扱いやすいようで、L型コネクターのピン部分のみを利用してストレート型に改造したものもよく見かけます(そもそもL型コネクターの用途は、ストレート型では入らない狭い場所で使用するためのものですから、OrtofonがなぜL型を用いたのか…)。

Preh社のDINコネクターも(おそらく何十年ぶりかで)モデルチェンジをしており、現行型は固定ネジがプラスであったり、ガイドキーが国産コネクターと同じようなプレスタイプになってしまっています(旧型はダイキャスト)。ほとんど性能、機能とは関係の無い部分まで気になってしまうのは「病膏肓に入る」の最たるものですが、こればかりは止められません。旧型は市場に出回っているものを探す他ありませんので、今後の入手はかなり難しいでしょう。

また、現在でも入手が容易なDeltron社製の同型コネクターは、メッキが弱いため余りおすすめできません。

コネクターのみですので、ハンダ付けが必要です。線材やRCAコネクターをご提供いただいた上でのトーンアームケーブルの作成も別途有料にて承っておりますので、ご相談下さい。

ある程度数量を確保しておりますので、複数ご希望の場合はお知らせ下さい。

¥ 5,400

アメリカGrado F10-30 モノラルMCトランス

「F10-30」はアメリカのカートリッジメーカーGradoがモノラルカートリッジ向けに製造したMCトランスです。

昇圧比はおよそ9倍で、出力の高いモノラルカートリッジとも組み合わせやすくなっています。600Ω受けとなっていますが、いわゆるバランス入出力向けではなく、標準的なPhono入力インピーダンス(47kΩ)から倍率を逆算した結果であったと思われます。基本的にハイインピーダンス受けは問題ありませんので、ローインピーダンスのものから100Ω以上のものまで幅広く対応することが可能です。

ケースに直接RCA端子が取り付けてあり、このまま使用することも可能な状態です。コード取り出し部分のゴムブッシュが硬化していますが、実用上は問題ありません。在庫は2個ありますので、組み合わせてステレオとすることも可能です(倍率は若干苦しいですが)。

入力インピーダンス:600Ω
出力インピーダンス:47000Ω(47kΩ)
昇圧比:18.9dB(約9倍)
1個¥80,000

フランス Pierre Clément カートリッジ・アーム

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昨今、ヴィンテージレコードの世界で静かな注目を集めているのがピエール・クレマン(Pierre Clément/以後PCと略)のカートリッジです。PCは、1950年代初めころにフランス放送のために開発され、50年代の半ば頃には一般向けにも発売されたようです。

しかし、ステレオから軽針圧カートリッジの時代へと移り変わる中、標準ヘッドシェルへの対応やステレオカートリッジの開発をしないまま徐々に時代から取り残されていきました。60年代にシュルンベルジェ社(Schlumberger)傘下となり、主に放送局向けに開発、保守を続けていましたが、70年代半ばにはその製造も終了したようです。シュルンベルジェ時代には、トーンアームの形状はそのまま接点を2つ増設し、ステレオ用のシェル(カートリッジは開発しませんでした)も開発しましたが、基本設計の古さを隠すことはできず、ほとんど普及しなかったようです。世はオルトフォン、SMEの時代ですから、それもやむを得ないところでしょうか。

フランス国内ですらほとんど忘れ去られていたPCがフランス、そして日本のオーディオマニアに知られるようになったのは、ここ10年ほどではないでしょうか。モノラルのみであったこと、カートリッジのコネクターが独自方式で、PC製のプレーヤーを使うか、少なくとも専用アームを使う必要があったことが、一部の好事家のみに使われていた大きな理由ではないでしょうか。現在は、汎用アームへ取り付けるためのアダプターも作られており(後で述べますように本体カバーを削る必要があるのが難点ですが…)、比較的容易にPCカートリッジを楽しむ環境ができつつあります。

PCのカートリッジは、基本的にはバリレラ型に分類されますが、前述したアームのコネクターも含め、極めてユニークな設計となっています。カートリッジが取り付けられるアームは、デッカのようにコネクター部で角度を付けられることもなく完全なストレートパイプとなっており、いわゆるトラッキングアングルは、ネジ止めされているカンチレバーを斜めに取り付けることで実現しています。また、アームはかなり極端に前傾しており、カートリッジ本体の接続部根本にわずかに角度を付けることで、アームの角度を緩和しています。

トラッキングアングル、アーム角度ともにアームの方で解決した方がスマートに感じる部分を全てカートリッジで解決してしまう、というのはかなり非合理的に感じられますし、おそらく日本のエンジニアであれば思いもつかないような(ある意味かなり乱暴な)方法といえるのではないでしょうか。とはいえ、この方法だからこそPCの魅惑的ともいえる音が実現されている、と言うのもいささか飛躍が過ぎるように思います。

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PCのカートリッジには、長期間に渡って作られていたためか、かなり多くのバリエーションが存在します。

大まかに分類しますと、まずはコネクターの形状により旧コネクター、新コネクターの2つに大別できます(2つのコネクターには全く互換性がありません)。内部構造も一度大きく設計変更がなされ、シングルコイルの旧型と、ダブルコイルの新型に分けられます。新コネクターのものにはダブルコイルのもの(L7B他)しか存在しませんが、旧コネクターのものは、シングル(E25M他)、ダブル(L6B/E25B)の2種類が存在します。

新コネクターのものは設計も安定し、ほぼ同じような外観を保っていますが、旧コネクターのものは、指かけの止め方の違いや、カートリッジ固定ネジの形状、PC刻印の有無など、多くのバリエーションがあります。仕様変更が頻繁に行われてたほか、オルトフォンなどと同じように、特注仕様のものもあったのではないかと推察されます。またカバーの色はLP用の赤色の他、78回転SP用の銀色(無塗装)のものがあり、こちらには針圧調整のためオモリが入っています。他に少数ながら青や金色のものなどもあるようです。

音について一言で言ってしまえば「フランスの音」ということにつきます。少し甘く華やいだ音、決して理詰めにはならないが繊細に詰み重ねられた音。まさにその時代のフランスを体現しているように思います。若干の遊びを残したところがまたフランスらしさでもありますが、これがダブルコイルの新型になると、随分と現代的な音作りとなり、オルトフォンにも遜色ないほどのハイファイフレンチサウンドを楽しむことができます。

前述のように、この特殊なカートリッジを汎用アームへ付けるためのアダプターがいくつか開発されています。しかし、長さの関係から旧コネクターのものしか使えず(新コネクターは本体が少し長いため、オーバーハングが合わせられません)、また、汎用アームのトラッキングアングルの関係から、針先をまっすぐに取り付ける必要があり、カートリッジカバーの一部を削らなくてはなりません。

「針先の傾きこそがPCの音の秘密である」などと野暮を言うつもりはありませんが、カートリッジカバーを不可逆的に削ってしまう罪悪感は消せませんし、PCの専用アームは確かに他に代えがたい音色ねいろを持っています。やはりこのカートリッジは専用アームとともに使うのが本筋であるように思います(であればターンテーブルからPC製を使うのが筋であろうとのご意見もありましょうが、随分と試行錯誤と試聴を繰り返しましたが、今のところはトーレンスで鳴らす音の方が私は好きです)。言ってしまえば、例えSMEアームへ取り付けた方が音が良かったとしても、あえてPCのアームを使うのが風雅というものではないでしょうか。

現在、旧型コネクターのカートリッジとアームを数セット在庫しております。アームはちりめん塗装、ハンマートーン塗装、グレー塗装のものなど数種類あります。新型は1セットのみ在庫があります。アームはすべてトーレンスTD-124用のアームベースに取り付けてありますので、TD-124であればそのまま使用可能です。他のターンテーブルも木製のキャビネットであれば、比較的容易に取り付け可能です(ガラード301への取り付け実績があります)。

PCカートリッジは日本国内でも随分と出回るようになりましたが、音割れしやすくトレースが悪い、浅いミゾのモノラル盤だと針飛びしやすい、などとおっしゃられる方が時々おられます。しかし(主としてダンパー周りが)きちんと調整されたPCカートリッジにはそのような事はほとんど起こりません。決してお勧めはしませんがステレオ盤ですら再生可能なほどです。特にダブルコイルのものは、ダンパー構造が簡略化されているため、フランスで調整されてきた、というものですら満足にトレースできないものが散見されます。またシングルコイルのダンパーも、調整範囲こそ少し広いものの驚くような構造のため意外なほど調整が容易ではないのです。

これらのPCカートリッジのダンパー調整、交換等も国内にて可能ですので、トレース等に問題のある場合はご相談いただければと思います。

Ortofon CG-25D(ハーマン時代)

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Ortofon CG-25D、ハーマン時代のものです。ハーマン時代ですので1970年代後半から80年代製でしょうか。

ほとんど使用されなかったストック品ですが、シェルに若干の塗料浮きがあります。試聴してみましたが、躍動感ある音色が楽しめました。

当時の保証書等が未記入で付いています(役には立ちそうもありませんが…)。

¥80,000

デンマークJS No. 6600 ステレオ用MCトランス(初期型)

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「No. 6600」はJS(Jørgen Schou)が主にOrtofonローインピーダンスカートリッジ向けに製造したMCトランスです。

およそ30倍という倍率は、1950年代当時においては機器の入力感度やS/N比の問題などから、それほど重宝された倍率ではなかったようですが、ハイゲイン、高S/N比となった近現代のオーディオシステムとの親和性は高かったようで、1960年代以降も長期に渡って製造が続けられたようです。日本でもオーディオニックスからハーマン時代にかけ、ケーシングされたものがSTA-6600として販売されました。

中後期型(再生産モデルとも言われています)は、比較的長い期間日本でも輸入販売されていたため、目にする機会も少なくありませんが、初期型の上下被せカバーに赤点の入った初期のものは非常に珍しく、目にする頻度としては初期のNo. 384よりも少ないのではないかと感じられます。

初期のものと、中後期のものを聴き比べた経験が無いので、その辺りの違いは答えられる立場にありませんが、肉感的な音でありながら引き締まった音像は、オールドJS(あるいはオールド6600)の面目躍如といえるのではないでしょうか。また、約30倍という倍率はEMTやDenon等の他、組み合わせるアンプ次第では、モノラルカートリッジでもそのまま使用できるという利点があります。

例によって、ケーシングにはイギリスEddystone製のメタルダイカストケース、ピンジャックはスイッチクラフト製、アースターミナルはHHスミス製レトロタイプを使用しています。

入力インピーダンス:1.5Ω
出力インピーダンス:1500Ω(1.5kΩ)
昇圧比:30dB(約31倍)
¥400,000

Ortofon Type AB(黒シェル)

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Ortofon Type ABカートリッジ、黒色となります。

78表記のシェルですが、LP用25μチップが付いています。詳しくは、こちらをご参照下さい。

針、ダンパーともに交換済となります。Ortofonの最も濃厚な音が楽しめます。

¥350,000

Ortofon A-25D(Fonofilm)

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Fonofilm A-25D、Ortofon赤エンブレム仕様です。

「FONOFILM」カバーでシリアルナンバーもかなり若い番号となりますが、4ピン出力仕様となっており、シェルそのものも後期型となっています。純正、非純正は分かりませんが(これについてはこちらもご参照下さい)、おそらく1度はメンテナンスによってケース交換がなされているものと推察されます。

古いシリアルナンバーのもの特有の押し出しが強く、良くも悪くもアクの強い音ですが、大変魅力的に感じられます。

シェル交換ということで価格は若干安くなっていますが、初期のOrtofonの音が聴けるという意味では貴重です。針先は使用僅少、ダンパー交換済です。

¥180,000

Ortofon Type A(Fonofilm)

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Ortofon Type-A(A-25D)、Ortofon赤エンブレム仕様です。

この個体は、入手時にはオリジナルの針先とダンパーが付いていたようですが、製造後60年を経て、そのまま使うのはさすがに無理があります。針先とダンパー交換を行った後の試聴では、とても60年前のカートリッジからとは思えないような清新な音楽が再生されました。当時のOrtofonの性能と技術力には驚嘆するばかりです。

アルミカバーの刻印は「FONOFILM」で、50年代初期から中頃製造のものと思われます。スレ、キズなども少なく、かなり良いコンディションです。Aタイプ特有の太い音ながら伸びやかに鳴ります。

初期の2ピン出力ですが、希望により4ピン用アダプターを半田付けすることも可能です。針カバー付。

¥220,000

Tannoy Variluctance バリレラ型SP/LP切替式カートリッジ

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TannoyのSP、LP兼用のターンオーバー型バリレラカートリッジ、Variluctanceです。

ターンオーバー型のバリレラカートリッジといえば、針先そのものを180度回転させて入れ替えるGEのものが有名ですが、Tannoyはカートリッジ本体を回転させてしまうという手法を採りました(Goldringなどもこの方法を使っています)。Tannoyは、同時にシングルプレイという固定型(LPまたはSP専用)のカートリッジも発売しており、交換針は共用となっていました。

このカートリッジはリード線直出しタイプの初期型となります。このタイプには、ボディの片面を緑、もう片面を赤いプラスチックとしたタイプもありました(針先の色ではなく、ボディ色でSPとLPが分かるようにしたものです)。中期以降になると、ボディはアイボリーのみとなり、リード線ではなくピン出力となります。

音は、OrtofonのようなMC型と比べるとレンジは狭いのかもしれませんが、得も言われぬ音の味わいがあり、同じバリレラのGEともかなり異なった印象を受けます。バリレラという括りよりも製造国の色合いの方が色濃く出ているというのが真実かもしれません。GEのバリレラカートリッジにも言えることですが、ことに78回転SPの再生では、まるでカートリッジの存在が無くなったかと思われるほど音溝の音が自然にカートリッジに取り込まれて、再現されているようで、ある意味ではOrtofonを越えているようにすら感じられます。

針先はダイヤ針に交換済みで、試聴程度の使用しかしておりません。現在Thorensタイプ(ピン出しタイプ)の特殊シェルに取り付けてありますが、汎用シェルへ取り付けるための金属板も付属します。ガラードのシェルなどにはレバーを出すための切り欠き穴もあり、色合いといいしっくりとくるのですが、いかんせん汎用性の無いところが残念です。

SOLD

Empire 108 ステレオカートリッジ

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Shureなどと共にアメリカMMカートリッジの雄として知られるEmpireの初期のステレオカートリッジです。

黒ボディの替え針に交換されていますが、こちらも純正であったと記憶しています(黒、アイボリー共に非純正品も数多くありますが、カンチレバー形状でおおよそは類推できます)。

当然ですが、MCトランス等を使用することなく、直接フォノイコライザーへ入力可能です。針はほぼ未使用です。

¥50,000